夜勤の派遣登録のメリット、デメリット
夜勤がある仕事というと、どのようなイメージがあるでしょうか。「体調管理が大変そう」「眠くて辛いのでは」といったマイナスイメージを持つ方も多いかもしれませんね。
しかし、24時間態勢で稼働しなければいけない職場にとって、夜勤は必要不可欠であり、夜勤業務を行ってくれる人材はどこの職場でもとても重宝されます。
今回は、そんな夜勤専門の派遣の仕事について、メリット・デメリットも含め詳しくご紹介してきたいと思います。
目次
- 夜勤専従とは?
- 夜勤の派遣で働くメリット
- 夜間の派遣で働くデメリット
- 夜間の派遣の給料や社会保険ってどうなるの?
- 夜勤専従のお仕事の派遣登録方法
- 夜間の派遣と夜間アルバイトの違いは何?
- 女性が夜勤の派遣で仕事をするのに人気の職種
- 男性が夜間の派遣でお仕事するのに人気の職種
- 夜間の派遣の仕事探しでおすすめの人材派遣会社の登録先一覧
- まとめ
夜勤専従とは?
夜勤というと、看護師の二交代性、三交代制のような働き方を想像する方が多いと思います。シフトを組んで、日勤・準夜勤・夜勤を職員・スタッフが交代で行うという働きかたです。
一方、夜勤専従とは、その言葉通り日勤が全くなく夜勤のみを行う勤務形態です。
夜勤専従には、看護士のほかにも、介護職やシステム監視業務、テレフォンオペレーター、製造系などさまざまな職種や業種があります。
夜勤の派遣で働くメリット
大変なイメージが大きい夜勤ですが、意外に多くのメリットがあります。ここでは、夜勤の派遣で働くことによって得られるメリットを5つご紹介したいと思います。
1.時給が高い
夜勤の最大のメリットは、日中勤務よりも時給が高いという点でしょう。
22時〜翌朝5時までの夜勤の場合、時給は25%割増されることが労働基準法で定められています。
例えば、日中の時給1,500円の仕事が、深夜の場合1,875円になるため、1日8時間働いたとしてプラス3,000円、10日出勤すれば月に30,000円もプラスになります。
留学資金を溜めたい、住宅ローンの繰り上げ返済をしたい、一人暮らしをしたいなどの目的があり、短期間で効率的に稼ぎたい人にとっては魅力的な働き方と言えるでしょう。
2.日中に時間が空く
日中に時間が空くと、資格試験のために学校に通えたり、昼と夜で別の職場で働いたりするWワークをすることが可能になります。
また、平日の昼に時間が空くと、商業施設・アミューズメント施設の混雑を気にせず遊べる、役所の手続きや銀行回りをする時に休むことなくできるなどのメリットもあります。
3.通勤ラッシュを避けられる
特に、東京など都心部での通勤ラッシュの混雑ぶりは、すさまじいものがあります。人混みが苦手な方にとっては毎日本当に大きなストレスになっていることでしょう。
夜勤は通勤時間が多くの人たちと異なるので、混雑に巻き込まれることが減り、ストレス軽減につながります。
4.日中勤務より仕事量が少ないケースもある
夜勤の場合、職種によっては“トラブルが発生しない限り、その場に待機していれば良い”という仕事があります。
例えば、事故の受付対応をする損害保険会社のコールセンターや、システム・ネットワークの監視業務といった職種です。
いざという時のための必要不可欠な人材ですが、手が空いている間に割り振れる仕事が特にない場合は、ただ待機するだけというケースも多いのです。そのため、空き時間に本を読んだり、勉強をしたり、好きなことをして過ごすことができます。
また、有料老人ホームや介護老人福祉施設などの介護施設での勤務も、基本的に利用者の方が眠っている時間なので、日中に比べると仕事量は軽減されることが多いでしょう。
5.紹介予定派遣が多い
紹介予定派遣とは、派遣先の企業で一定期間は働いたあと、派遣スタッフと企業双方の合意があれば、正社員や契約社員といった正規雇用に切り替えることができる雇用形態のこと。未経験の仕事から、正社員になれる可能性のある働き方として人気があります。
専従派遣には、この紹介予定派遣の形をとっている求人も少なくありません。
背景には、夜勤専従という特殊な働き方がそのスタッフの身体に合っているかをチェックし、問題ないと確認してから正社員にしたいという企業側の考えがあります。
正社員になりたい職種で夜勤専従の紹介予定派遣があった場合は、チャンスと考えて挑戦してみましょう。
夜間の派遣で働くデメリット
では、夜勤専従のデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
体調管理が難しい
最もネックとなるのは、昼夜逆転生活に体が対応できるかどうかというところでしょう。
夜勤の場合、睡眠サイクルが乱れるために慢性疲労に苦しめられたり、自律神経が乱れたりして体調を崩してしまう方も少なくありません。
日中は明るかったり、外が騒がしかったりとうまく睡眠がとれないケースもあるので、睡眠時間や質の確保が重要になってくるでしょう。
家族や友人と生活の時間帯が合わない
自分が仕事をしているときに家族が寝ている、仕事から帰ってくると家族は仕事や学校にでかけてしまうなど、昼夜逆転することで家族との時間が取れないことも夜勤のデメリットと言えるでしょう。
また、友人との飲み会に参加できない、昼に誘われても眠くて出かけられないなど、生活サイクルが友人と違うことで、遊びの範囲が狭められてしまうことも否めません。
夜間の派遣の給料や社会保険ってどうなるの?
給与面においては、22時〜翌朝5時までの深夜労働手当25%加算されるため、日中勤務の派遣スタッフよりも、短時間で稼げると言えるでしょう。
社会保険は以下の条件を満たしていれば加入できます。
@雇用期間が2ヶ月以上
A派遣会社の1ヶ月の所定労働日数3/4以上
B派遣会社の1週間の所定労働時間3/4以上
ただし、夜勤専従派遣の場合、日中のフルタイム派遣のように月〜金まで通して働くスタイルではないケースも多いです。
例えば、3日出て、2日休みといった場合、所定労働日数や所定労働時間を満たしていない場合もあり、そうなると社会保険への加入はできなくなります。
社会保険加入を希望している場合は、その案件が社会保険加入条件を満たしているかを、あらかじめ派遣会社にしっかりと確認することが大切です。
夜勤専従のお仕事の派遣登録方法
夜勤専従であっても、派遣登録のプロセス自体は、通常の派遣と変わりありません。
まずは、派遣会社選びからスタートしますが、派遣会社にはそれぞれ得意分野があります。ですから、夜勤の案件を多く扱っている、または夜勤専従の案件のみを扱っている派遣会社を選びましょう。
派遣会社を決めたら、まずはWebエントリーで派遣スタッフ登録をし、その後、予約をして派遣登録説明会に参加します。派遣登録説明会では、
@派遣システムについての説明を聞く
Aスキルチェックや一般常識のテストを受ける
B派遣会社の担当コーディネーターと面談をする
といった流れになります。面談では経歴や希望条件のヒアリングを行い、その情報とスキルチェックの結果をもとに、あなたに合った仕事が見つかり次第、派遣会社から連絡をもらうという仕組みです。
夜間の派遣と夜間アルバイトの違いは何?
「派遣スタッフもアルバイトも、大きな違いはないのでは?」と思われがちですが、異なる点がいくつかあります。ここでは、夜勤専従派遣と、夜間アルバイトについて見てみましょう。
雇い主が違う
派遣は派遣会社から派遣先企業に派遣されたスタッフであり、雇用主は派遣会社となります。それに対して、アルバイトは会社に直接雇用されています。派遣の場合は派遣会社から給料をもらい、アルバイトは就業先の企業から給料をもらいます。
派遣は有期雇用、アルバイトは無期雇用
派遣は、期間限定の有期雇用契約です。もしも、夜間勤務が初めてで“長く続けられるかどうか、やってみなければ分からない”という場合、最初は1ヶ月契約をすることもできます。
そして自分に合っていると思い、企業もあなたを必要としてくれれば、数ヶ月または1年ごとに更新ができます。ただし、同じ企業で働けるのは最長3年間です。
一方、アルバイトは期限のない雇用形態、つまり「無期雇用」になります。
派遣はトラブルがあったとき派遣会社が間に入ってくれる
派遣の場合、仕事上で何かトラブルがあった際、派遣会社が間に立って話をつけてくれます。派遣先の企業に対して自分では言いにくいことも、派遣会社が角がたたないよう伝えてくれます。
それに対してアルバイトは、直接契約であるため、トラブルは全て自分自身で解決する必要があります。
派遣は時給が高め
一般的に、派遣はパートやアルバイトよりも時給は高めに設定されています。特に看護師や介護福祉士、SEなど専門知識やスキルを活かす仕事の場合、その差は顕著になります。
ただし、派遣の場合、交通費全額支給というケースはほとんどないので、自宅から勤務先までが遠い場合は、交通費を含めた上で収入がいくらになるのかを考えた方が良いでしょう。
女性が夜勤の派遣で仕事をするのに人気の職種
夜勤専従の仕事で女性に人気となっている職種は、専門性の高いスキルや資格、そして女性ならではの細やかな心遣いを活かせる仕事となっています。
看護師
夜勤看護師の仕事は、基本的に患者さんが眠っている時間帯であるため、巡回して患者さんの様子を見守ったり、必要に応じて点滴などの処置などを行ったりすることが多いようです。
担当する病棟によっては、日勤に比べ仕事量が少ないこともありますが、総合病院の救命救急センターや、重病の患者さんが多い病棟の場合、救急車で運ばれてくる患者さんの対応や、急変、ナースコールの対応などで仮眠を取る暇もなくバタバタとしてしまう日もあるでしょう。
とても大変な仕事ではありますが、やはり時給の高さは多くの看護師さんが魅力として感じているようです。
テレフォンオペレーター
損害保険会社の事故受付対応、メーカーのテクニカルサポート、携帯電話の故障問い合わせコールセンターなどがあります。
深夜の事故や故障などで困っている方の対応をするこの仕事は、大変な所もありますが、感謝される場面も多く、やりがいの大きな仕事です。
未経験でコールセンタースタッフとして勤務をスタートし、マネージャーなどにステップアップしていくケースもあります。
男性が夜間の派遣でお仕事するのに人気の職種
夜勤専従の仕事で、男性に人気となっている職種は、女性同様専門性の高いスキルや資格を活かせるもの、そして、男性ならではの体力を活かせる仕事となっています。
システム監視業務
大手企業のデータセンターやIT事業部などで、システムが正常に稼働しているかを監視する仕事です。
具体的には、異常発生時の記録をしたり、ネットワーク障害やサーバーダウンを発見し、必要に応じて技術者に連絡をしたり、再起動や復旧を行う仕事です。トラブル発生時には迅速な対応と判断が求められます。
今後IT業界で働いていきたい方は、このシステム監視業務を足掛かりにするケースも少なくありません。
介護スタッフ
大変な仕事内容の割に給与が低いと言われている介護業界ですが、夜勤専従であれば、少ない出勤回数でも高収入を得ることが可能です。
17時〜翌朝10時、22時〜翌朝7時といったシフト制を設けている施設がほとんどで、仕事内容は、食事介助・服薬介助・着衣介助、排泄介助など日勤と変わりありません。
就寝後は、数時間おきに巡回を行い、必要に応じておむつ交換や排泄介助をすることもあります。入居者の状態が落ち着いている日であれば、比較的ゆっくりと過ごすことができます。
物流関連業務/工場
物流センターや倉庫での製品の仕分け・梱包・商品管理・ピッキングや、大手食品メーカー・自動車メーカー・家電メーカーの工場内作業などは、年間を通して求人が多い職種です。
日中に比べ、落ち着いて作業ができる反面、人数が少ないためトラブルが起きた際に、現場にいるメンバーで対応しなくてはならないという大変さもあります。
警備員/交通誘導員
ショッピングセンターの夜間見回りや駐車場の警備員、コンサートやお祭りでの人や車の誘導、道路工事の交通誘導警備員などの仕事です。
基本的に立ちっぱなしの仕事であり、屋外勤務の場合は雨や雪などの天候でも外で働く必要があるため、体力がなければ続きません。
しかし、未経験OKの求人も多く、日払いや週払い可能なケースもあるため、すぐに仕事を始めてお金が欲しいという方におすすめです。
夜間の派遣の仕事探しでおすすめの人材派遣会社の登録先一覧
夜間専従の仕事を多く取り扱っている派遣会社を、ご紹介します。
テンプスタッフプラス
テンプスタッフプラスは、夜勤オフィスワーク専門の人材サービス会社です。人材派遣サービスで長年培ってきたノウハウがあり、実績、信頼を誇るテンプスタッフグループなので、安心してお仕事をすることができる環境が整っています。
就業先には24時間稼働しているIT業界、通信業界、またオフィスビルの設備管理などがあります。オフィスワークの夜勤の仕事をしたい方は、ぜひ登録しておくことをオススメします。
パソナメディカル
パソナメディカルは、看護師、保健師、医療関連業務に特化した、医療人材業界のパイオニア的存在です。月数回の夜勤や、夜勤専従など、さまざまな案件があるため、あなたのライフスタイルに合わせた働き方ができます。
まとめ
夜勤専従は、メリットもデメリットも非常に大きい働き方です。
中でも、やはり1番は、勤務時間に対して時給がとても高いという点です。事情があり短期間でできるだけ稼ぎたい方にとっては、理想的な雇用形態になります。
しかし、本来人間は朝起きて日中活動し、夜は体を休ませるといった体の作りになっています。そのため、昼夜逆転の暮らしが長く続くと、生活リズムが崩れ、精神的にも肉体的にも支障をきたしてしまうケースが少なくありません。
夜勤をする場合は、“○ヶ月”と期間を決め、短期集中で行うことをおすすめします。
派遣会社が「長期でお願いします」と言ってきても、まずは夜勤を乗り切れるかどうか確認したいとしっかりと伝え、1ヶ月などの短期契約からスタートするようにしましょう。
その後、自分の体調と相談しながら数ヶ月継続することは良いかもしれませんが、派遣先企業や派遣会社から「どうしても長期で」と言ってくる場合は、人員不足や職場環境の悪さなど何らかの問題を抱えているケースもあるので注意が必要です。
★おすすめの派遣会社BEST5
以下、大手5社のうちから2〜3社を選んでの複数登録がおすすめです。中でも事務職系のお仕事を希望するのであればテンプスタッフ、女性向けの福利厚生制度を重視するのであればスタッフサービスがおすすめです。
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