常用型派遣の仕組みやメリット、デメリットの詳細

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常用型派遣の仕組みやメリット、デメリット

「常用型派遣」という言葉を、聞いたことはありますか?常用型派遣は、いわゆる一般的な派遣としての働き方とは違う、ちょっと特殊な雇用形態を指します。

「派遣なのに、常用?」と、不思議に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、常用型派遣という働き方について、詳しくご紹介しましょう。

常用型派遣とは何か?仕組みについて教えて

まずは、常用型派遣について、詳しくご紹介します。常用型派遣という働き方は、派遣会社と雇用契約を締結し、派遣先企業に働きに行くという形態をとります。これだけの説明では「普通の派遣の働き方と、何が違うの?」と思われるかもしれません。その違いを理解するためには、まずは派遣の雇用形態について、正しく理解しておく必要があります。

「派遣」という働き方には、一般的な派遣スタッフとしての働き方とされる「登録型派遣」と、今回取り上げる「常用型派遣」のふたつが存在しています。ではまず、一般的な派遣としての働き方である「登録型派遣」について、詳しくご紹介しましょう。

「派遣スタッフ」といえば「登録型派遣」が一般的

一般的に「派遣社員として仕事をする」というとき、イメージする働き方は「登録型派遣」です。登録型派遣の場合、派遣会社に登録後、就業する際には派遣会社の紹介もしくは自分で派遣会社のサイトをチェックして、希望する案件にエントリーするところから始まります。

エントリー後、派遣会社内の選考を通過して無事に派遣先企業が決まり、顔合わせを経て就業が決まると、派遣会社と派遣先企業が派遣契約を結びます。派遣スタッフは、派遣会社と派遣先企業が締結した派遣期間の間、派遣会社と雇用契約を結ぶ形となるのです。

つまり、仕事をしている期間だけ、派遣会社と雇用契約が発生している状態となります。契約は基本的に3か月契約であることが多く、契約終了前になると派遣会社の担当営業マンと派遣スタッフが面談を実施。派遣先企業が継続を希望し、派遣スタッフも合意した場合は、派遣継続となり契約更新をするという形となります。

ただ、派遣という働き方は、基本的に有期雇用の働き方です。いつかは、契約満了となります。派遣期間が終了し、退職となった場合は派遣会社と派遣スタッフの雇用関係も終了となります。

一般的に使われている「派遣スタッフ」という言葉は、こういった就労スタイルを指しているという理解でいいでしょう。登録型派遣という働き方は、雇用が必ずしも継続するとは限らないというリスクもありますが、ライフスタイルに合わせて仕事をしたい女性には、特に人気となっている働き方です。

派遣スタッフは派遣会社から派遣されて仕事をしている期間だけ、雇用契約を締結しているという状態になります。契約期間が満了となり、派遣としての仕事が終了すると、派遣会社との雇用契約も切れることになるのです。

「派遣」と聞いて、一般的にイメージされるのは、こういった勤務形態ではないでしょうか。ですが、常用型派遣は少し違います。それでは、常用型派遣はどういった勤務形態になるのか、詳しく見ていきましょう。

常用型派遣は「派遣会社の社員」という扱い

続いて「常用型派遣」というシステムについて、詳しくみていきましょう。常用型派遣の場合、派遣会社が「派遣会社の社員として」常時雇用しているという形になります。常時雇用している派遣スタッフを、クライアントからの依頼にマッチすればクライアントである派遣先企業に派遣するというスタイルです。

このような説明を読んでも、今一つピンとこないという方も多いかもしれません。分かりやすく説明をすると、常用型派遣のスタッフは「派遣会社のスタッフ」として雇用されているということになります。契約満了後新たな派遣先がすぐに見つからない場合でも、新しい派遣先が決まるまで給与が支払われるのが「常用型派遣」です。

登録型派遣は、派遣会社に有期雇用契約を結んでいるスタッフ、それに対して常用型派遣は派遣会社に無期雇用のスタッフとして雇われているということになります。常用型派遣は、派遣会社と無期雇用で契約した上で、でさまざまな会社に派遣されるというスタイルになるのです。
登録型派遣は有期雇用、時給制、それに対して常用型派遣は無期雇用、月給制と考えていいでしょう。

優秀な人材をキープするための「常用型派遣」

「就業していない間も給与を支払わなくてはいけないなんで、派遣会社としてはデメリットも大きいのに、どうして常用型派遣を採用するの?」という疑問が出てくるかもしれません。それには、派遣会社としては、派遣先企業から依頼を受けた時に、そのニーズに合わせた派遣スタッフをすぐに派遣できる状態にしておきたいという本音があるためです。

派遣先企業であるクライアントから「こういう条件を満たした人材が欲しい」と依頼された場合、派遣会社としてはできるだけ迅速に、クライアントのニーズを満たした人材を派遣したいと考えています。ですが、クライアントから依頼を受けてから人を探すというのは、なかなか難しいもの。

その上、専門性の高い人材となると、該当するスタッフを短期間で見つけるのは至難の業といえるでしょう。そういった専門性の高い知識やスキルを有している人材が、いつでも派遣会社にいたらどうでしょうか。派遣会社にとって、これはかなり大きなメリットとなります。

つまり、常用型派遣という形で常に派遣会社が雇用していれば、もし仕事がない期間が発生したとしても、依頼が入ればすぐにでも派遣することができるのです。では、どういった人材が「常用型派遣」として雇用されるのでしょうか。

「常用型派遣」として雇用されるのは、さきほども少し触れた通り専門性の高いスキルや知識を有していること、そして優秀な人材であることが条件となります。例えば、エンジニアや研究機関に勤務する研究職、メーカーの開発、生産管理といった職種の人材が「常用型派遣」として採用される傾向にあるといえるでしょう。

もうひとつ、登録型派遣と、常用型派遣には大きな違いがあります。登録型派遣と常用型派遣の違いは、派遣契約期間を終えた時に顕著に表れます。登録型派遣の場合は、派遣先企業との契約企業を終えると、一度派遣会社との契約が終了となります。

次の就業先が決まるまでは、派遣会社と契約をしていない状態になるのです。つまり、お給料が発生しない状態になる、ということ。給与が発生しない期間を経て、また新しい企業への就業が決まると、改めて派遣会社と雇用契約を結びます。登録型派遣は実際に就業した時間分のお給料が支払われる「時給制」と理解すればいいでしょう。

一方、常用型派遣の場合は、派遣先企業と契約を終了しても、派遣会社との雇用契約は継続します。次の仕事が決まるまで、待機期間が発生したとしても、就業していた期間と変わらずに給与が支払われるのです。常用型派遣は、派遣先企業に就業していても、待機していても、派遣会社と契約している給与を受け取ることができる「月給制」であると理解しておきましょう。

派遣スタッフとして働いていく一番の悩み――それは、あらゆる意味において不安定さがあるという点にあります。契約満了した場合、すぐに次に仕事が決まるかどうかというのは、登録型派遣スタッフとして仕事をしていると、どうしてもつきまとう悩みの種といえるでしょう。

常用型派遣の場合は、契約満了した場合でも、次の仕事が決まるまでの期間も無収入という事態にはなりません。これは「派遣」という就労スタイルを選んでいる人たちからすると、とても画期的なことといえるでしょう。

このように書いていくと、常用型派遣はとてもメリットの大きな就業スタイルのように感じられるかもしれません。ただ「では、いわゆる正社員とは何が違うの?」という疑問もでてくるのではないでしょうか。では、次は正社員と常用型派遣スタッフの違いについてご紹介しましょう。

常用型派遣と正社員や契約社員の違い

それでは、常用型派遣と正社員の違いを具体的にご紹介していきましょう。

雇用形態と期間に「大きな」違いあり!

正社員と契約社員、常用型派遣の違いは、雇用形態と期間にあります。まず、正社員の場合をみていきましょう。正社員は、基本的に無期雇用、つまり就業規則などで定められている定年まで、会社に雇用義務がある働き方です。また、雇用主は採用を行った企業となります。これを「直接雇用」と言います。

次に、契約社員の場合をみてみましょう。契約社員は有期雇用、つまり期間を定めた形で採用されています。ただ、雇用主は正社員と同様に採用を行った企業となりますから「直接雇用」されているスタッフです。

では、最後に派遣社員のケースをみてみましょう。派遣社員は、派遣会社に雇用されているスタッフです。常用型派遣、登録型派遣と働き方に違いはありますが、派遣会社に雇用され、派遣先企業に仕事に行くスタイルをとっています。常用型、登録型、どちらにしても期間を定めて契約を締結している、有期雇用のスタッフということになります。

正社員は直接雇用かつ無期雇用、契約社員は直接雇用で有期雇用の働き方、派遣社員は間接雇用かつ有期雇用の勤務スタイルとなります。これが、「正社員」「契約社員」「派遣社員」の大きな違いといえるでしょう。

常用型派遣と一般的な正社員との違いは何?

さきほどの説明で、常用型派遣と正社員の違いはなんとなくイメージできたでしょうか。正社員は、企業に直接応募し、採用されると直接企業に雇用される就労スタイルです。常用型派遣スタッフも、派遣会社から派遣される形とはいえ派遣会社に雇用され,派遣先企業で就業する人材となります。似ているようで異なるこの二つの働き方について、もう少し詳しくご紹介しましょう。

常用型派遣と正社員は「活躍の場」

常用型派遣と正社員一番の違い――それは、正社員は自分が勤めている会社に勤務しますが、常用型派遣のスタッフの場合、自社で働くことはないという点でしょう。常用型派遣のスタッフが自社で仕事をしようとすると、派遣会社で働くことになりますね。ですが、そのようなことになるケースは基本的にありません。あくまで派遣スタッフですから、さまざまな会社に派遣され、仕事をするのが常用型派遣スタッフです。

派遣先企業とどんなに良好な関係を築いたとしても、居心地のいい職場に出会えたとしても、そこは派遣スタッフのさだめ。いつかは、その職場を離れて次の職場に移らなくてはいけません。登録型派遣のように「3年を超えて勤務してはいけない」というような縛りはありませんから、派遣先企業が希望してくれれば、継続して勤務し続けることは可能です。ですが、やはりいつか契約が終了するタイミングはやってきます。そうすると、また新しい職場に派遣され、仕事をすることになるのです。

それに対して、正社員は雇用されている会社に勤務する働き方となります。基本的に、就職した会社に継続して勤務することができる働き方です。正社員として働くメリットは、その会社でキャリアを構築していくことができる点があげられるでしょう。

正社員の場合は、今後も会社に貢献してくれるようにと成長を見据えた上で仕事を任されます。現在のスキル以上の仕事を与えられ、それに対して応えるべく仕事をしていく中で成長し、それが実績やキャリアとなり、昇進や昇格につながるというケースが一般的です。

派遣社員に対しては、契約内容に準ずる形で仕事が依頼されますから、本人の成長を期待して仕事を依頼するようなことは基本的にありません。そうなってしまうと、どうしてもキャリアを構築しにくいというデメリットがでてきてしまうもの。

常用型派遣として仕事を続けて、年齢も重ねているのに、スキルアップがそれほどできず、キャリアも築けていない――そういった状況に陥りがちな面もあるのです。「やっぱり正社員として就職したい」と考えた時に、そういった自分の立場の弱さに気づくケースも多くあります。

こういった事態に陥らないように、最近は派遣会社に対して「常用型派遣スタッフへのキャリアアップ措置」を義務づけるようになりました。「常用型派遣スタッフへのキャリアアップ措置」に関しては、また後ほど詳しく説明しますが、簡単に説明するなら常用型派遣スタッフのスキルアップ・キャリアアップのために派遣会社、そして派遣先企業が協力する体制づくりに力を入れているということ。

常用型派遣スタッフは、派遣会社にとっても大切な人材です。スタッフ自身のためにも、派遣会社にとっても、スタッフの成長はプラスに作用します。そもそも、スキルの高さを買われて常用型派遣として登録している訳ですから、派遣会社としても大切に育みたい人材。

その人材のためにさまざまな取り組みを行うのは、健全な活動といえます。派遣会社としても、環境を整えて優秀なスタッフにはいつまでも常用型派遣として活躍してほしいと願っているのです。正社員は、企業の期待を受けて採用され、企業サイドもその成長を助ける取組み――研修制度などを行います。

それに対して、常用型派遣スタッフは、勤務先企業からは「即戦力」として扱われ、派遣先企業からはその成長を助けるような取り組みまでは行われません。そうなると、どうしてもスキルが身に付きにくいなどのデメリットも発生します。即戦力として期待されている範囲の仕事しか与えられていないと、スキルを高めていくという面では難しさがでてくるもの。これが、一般的な正社員と常用型派遣スタッフの大きな違いといえるでしょう。

ただ、今持っているスキルを活かして仕事をし、プライベートも大切にしたいなど、考えがあって常用型派遣を選んでいる場合には、必ずしもこういった状態がデメリットとはなりません。各個人が自分のライフスタイルに合わせた働き方をすることが、大切なのです。

常用型派遣のメリット

常用型派遣のメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。先ほどもご紹介した通り、派遣スタッフとして派遣先企業に就業していても、就業していなくても、無収入になるという事態には陥りません。これは、大きなメリットといえるでしょう。その他には、どのようなメリットがあるのでしょうか。

常時雇用の場合は、さまざまな待遇が登録型派遣よりも優遇されているという面があります。具体的にみていきましょう。

給与関連の待遇のよさが大きな魅力

まず一つ目に、登録型派遣よりも昇給しやすいというメリットがあります。登録型派遣の場合、昇給するためには派遣会社が派遣先企業に交渉し、それが認められて初めて時給が上がるというシステムです。それに対して、常用型派遣の場合は派遣会社の判断で昇給することができます。

「優秀なスタッフとして確保しておきたい」思うような人材であれば、時給をアップしてでも抱えておこうということになります。

時給アップのためには、それなりに理由が必要です。継続して勤務していることで、ベースアップは可能性があるかもしれません。ですが、大幅な昇給をとなると、派遣会社にしっかりと評価される必要があります。給与というのは「できれば高いほうがいい」というのが、働く人すべての本音ではないでしょうか。

しっかりと仕事をし、派遣会社に貢献することが、昇給につながります。派遣会社にとってかけがえのない人材になることは、派遣会社にとっても優秀なスタッフとして心強い存在となりますし、派遣スタッフにとってもより厚待遇で仕事をする環境を持つことに。両者にとって、プラスに作用するといえるでしょう。

また、場合によってはボーナスや退職金が支給されるケースも。「派遣」という働き方には、ボーナスはないものと考えている方がほとんどでしょう。ですが、常用型派遣の場合、ボーナスを支給する派遣会社も存在します。

その上、退職金まで支給されるケースも。これは、かなり大きな魅力として感じられるのではないでしょうか。待遇面に関しては、正社員として勤務しているのと大きく変わらないくらい、充実していると考えていいでしょう。

空白期間ができても給与が保障される!

派遣として働く場合、もっとも心配されるのが「空白期間ができてしまったら、どうしよう」ということ。空白期間というのは、派遣先企業Aと契約満了でお仕事を終了し、次の仕事が決まるまでの期間をいいます。

Aを退職する際に、次の職場が決まっていれば何の問題もありません。ですが、なかなかそうはいかないケースも多く存在します。そういった場合に、Aを退社してから新しい職場でお仕事をスタートするまでの期間は、派遣スタッフはどこにも雇用されていないことになります。つまり、その期間はお給料をもらうことができないのです。これが「空白期間」です。

ですが、常用型派遣の場合は、こういった空白期間も派遣会社に雇用されています。ですから、仕事をしていない状態でもお給料をもらうことがでるのです。派遣会社にとって、働いていない期間に給与を支払ってまで確保しておきたいと考えるほど、能力の高い大切な人材であるということができるでしょう。

「派遣期間」が定められていない

登録型派遣の場合、派遣スタッフは契約期間が定められています。「3ヶ月更新」や「6ヶ月更新」と、定められていますから、その契約期間が終了したら、双方の合意の上更新をしない限り、契約満了となるのが一般的な流れです。

ですが、常用型派遣の場合は、契約期間というものがありません。これは、安定して仕事をすることができる大きなメリット。「次の仕事が決まらなかったら、どうしよう」という不安を感じずに、仕事ができるというのは、精神衛生上かなり嬉しい魅力といえるでしょう。

キャリアアップ措置を推奨している

労働者派遣法が平成27年に改正され「派遣労働者のキャリアアップ措置」についての記載が盛り込まれることになりました。先ほど、軽く触れた「キャリアアップ措置」のことになります。「キャリアアップ措置」といわれても、今一つピンとこないという方も多いかもしれません。

キャリアアップ措置とは、派遣スタッフが希望した場合、派遣スタッフのキャリアアップ計画を相談することができる「キャリア・コンサルティング」を派遣会社が実施することが、ひとつめの内容となります。もう一つは、派遣スタッフが就業中に必要となるスキルや知識を学ぶことができるよう、教育訓練を実施すること。この二つが、派遣会社に義務づけられるようになりました。

また、派遣先企業に対しても、派遣会社から要請があった場合は就業している派遣スタッフが教育訓練を受けられるよう、できる限り協力することが求められるようになりました。
派遣スタッフにとっては、自身のスキルアップ・キャリアアップに派遣会社・派遣先企業が協力してくれるようになったということ――これは、とても大きなメリットといえるでしょう。

常用型派遣でしっかりスキルアップ・キャリアアップを目指そう!

先ほど、教育訓練の項目でも触れた通り、常用型派遣の仕事は働きながらスキルアップ・キャラアップを望むことができる働き方です。例えば、自分が希望している職種や業界があったとします。新卒や中途入社での採用は激戦だったとしても、派遣スタッフとしてならすんなりと入ることができるケースも。

志望する会社に入ることができなかったとしても、その周辺業界や同職種なら、就業可能かもしれません。自分が目標として掲げている仕事に向かっていることが実感できれば、それは大きなモチベーションにもつながります。常用型派遣なら、自分の希望する業界内でさまざまな経験を積むことができるのです。
簡単に言うと「転職せずとも、いろいろな現場を経験できる」ということ。キャリアアップは、従来の働き方よりも早いといえるでしょう。

本来、転職しなくては経験できないようなさまざまな職場を体験し、そこでスキルと経験を重ね、人材として成長として成長していく――それが、常用型派遣のメリットなのです。

このように見ていくと、常用型派遣にはメリットが多いように感じられます。ですが、メリットがあれば当然デメリットも存在するもの。次は、常用型派遣のデメリットについても、ご紹介しましょう。

常用型派遣のデメリットとは?

では、常用型派遣のデメリットとは、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

採用されるには狭き門を通過する必要がある

常用型派遣のデメリット――それは、まず採用されにくいという点があげられます。常用型派遣は、派遣会社に雇用されているスタイルでの働き方となりますから、登録型派遣に比べて安定した働き方と言えます。それが大きな魅力だと感じ「常用型派遣で仕事をしたい!」と敢えて選ぶ人たちもいるでしょう。

ですが、派遣会社にとっても登録型派遣のスタッフを採用するよりも、常用型派遣のスタッフを採用する方がコスト的には掛かりますから、より慎重に選考を行うようになります。
つまり、その分選考が厳しくなるということです。派遣会社にとっては、仕事がない空白期間であっても、お給料を払ってでもキープしておきたい人材というのが常用型派遣のスタッフとなります。

そう考えれば、採用が難しいというのは想像がつくのではないでしょうか。厳しい採用プロセスを経て、晴れて採用された常用型派遣のスタッフは、派遣会社にとっても即戦力になる優秀な人材として大切な存在。ですが、そこにたどり着くまで、選考を勝ち抜かなくてはならないというのが、デメリットといえばデメリットでしょう。

自分の希望する仕事につけるとは限らない

常用型派遣の場合、自分が希望している仕事に就くことができるとは限りません。もちろん、自分のスキルを活かして就業することが大前提として採用されているポジションではあります。

ですから、諸条件が今一つと思ったとしても、派遣会社が「あなたはこの会社にスキルを活かして勤務してください」と依頼してきた場合、断るのは難しい面も。空白期間が発生したとしても給料が支払われるという契約となっていますから、なんとなく紹介された仕事を断りにくいというのは想像できますよね。

そう考えると「自分の希望をすべて満たす職場をみつけるまで待つ」と、気軽に待機するのも難しいもの。これは、デメリットといえる点でしょう。

「派遣」は景気の影響を受けやすいポジション

常用型派遣は、正社員とは違って雇用主は派遣会社です。「景気が悪化しても、自分は派遣だから関係がない」と考えていると、それは大きな間違いといえるでしょう。まず、どの企業も人員整理を考えた時に「派遣を雇うのをやめよう」という判断になりがちです。

正社員をリストラするよりも、自分たちが直接雇用していない派遣会社のスタッフから整理することを選ぶケースが多いのです。「ここがダメでも、新しい派遣先を」と気軽に考えているうちに、どこの企業も派遣スタッフを雇わなくなるという事態に陥ってしまうケースもあります。

不景気のあおりを受ける可能性という意味では、常用型派遣社員であっても、正社員であってもそれほど違いはありません。ですが、いずれにしても景気が悪化したら、そのダメージを受けることになるということは理解しておきましょう。そうなってしまった時に生き残るためにも、日ごろからスキルアップ・キャリアアップを考えておくことが大切なのです。

常用型派遣はあくまで「派遣スタッフ」

最後に「常用型派遣」という就労スタイルという観点からみたデメリットをご紹介します。
常用型派遣は、いくら待遇が正社員に近いとはいえ、やはり派遣スタッフであることに変わりはありません。派遣先企業との契約期間が満了すれば、次なる派遣先企業に行かなくてはいけません。職場を定期的に移動しなければならないというのが、常用型派遣のデメリットと言えるでしょう。

「同じ職場にずっといると、いろいろトラブルになったりするから、定期的に職場が変わるほうがいい」「人間関係のわずらわしさがないから、派遣がいい」「いろいろな職場を経験することで、スキルアップ・キャリアアップになるし、刺激にもなる」そのように考えて、敢えて常用型派遣を選択している人も、もちろん存在します。自分にとって、どういった働き方があっているのかをよく検討して、その上で常用型派遣を選ぶというのも一つの方法でしょう。

常用型派遣にも、さまざまなデメリットが存在するということがお分かりいただけたでしょうか。仕事探しをする際に「自分にとって、譲ることのできないポイントは何か?」をよく考えてみましょう。そうすることで、デメリットが自分にとってはたいしたことはないように感じられるかもしれませんし「これはちょっと考えなおした方がいいかもしれない」という判断になることも。

「派遣として仕事をしたい」と仕事探しを始めた方というのは、とにかく早く仕事をスタートさせたいとの思いから「そのくらいなら我慢しよう」と、妥協しながら仕事を決めるケースも多いようです。ですが、仕事というのは、人生においてかなり大きな割合を占める存在となります。

我慢したり、目をつむって就業スタートさせてしまうと、長い目で見た時にあまり幸せとはいえない働き方となってしまいます。派遣先企業としても、そういったスタンスで登録したスタッフというのは、実際に現場でバリバリと活躍するようにはなりづらいというデメリットも。お互いに「こんなはずじゃなかった」と感じるようなことになってしまっては、不幸ですよね。

常用型派遣というのは、ある意味特殊な勤務形態となります。その分、通常の登録型派遣として仕事をする際よりも、しっかりとメリット・デメリットを理解する必要があります。
十分考え、納得した上で「常用型派遣」を選ぶようにしましょう。

常用型派遣でおすすめの職種

常用型派遣で仕事をする際、おすすめの職種にはどのようなものがあるのでしょうか。

経理事務や貿易事務など知識が必要な事務職

経理事務や貿易事務のスペシャリストを、常用型派遣として採用する会社も多いようです。
経理事務や貿易事務は、自分の知識を証明するものとして資格取得をすることも可能な職種。資格を有していることで、高く評価されることもありますし、場合によっては「資格手当」などが発生するケースも。経理事務や貿易事務の仕事を常用型派遣でしようと思ったら、資格取得も視野に入れてみてもいいかもしれません。

システムエンジニアやプログラマなどのエンジニア

常用型派遣の場合は、一般的な派遣スタッフとは違い、より専門性の高いスキルや知識を持っている人材の活躍が目立ちます。そういった意味で、エンジニアとして活躍していた人が常用型派遣スタッフとして仕事をするケースも多いようです。

常用型派遣スタッフとしてさまざまな現場を経験することで知識が深まり、実体験としてさまざまな局面に対する対応力もつくメリットも。また、常に新しい情報にアンテナを張っていることが求められる仕事でもありますから、職場が固定でないことがかえって新しい刺激や見解に触れる機会となり、成長につながります。

各種資格も充実!需要が増え続けている介護職

介護職の人員不足を解消するために、介護職専門常用型派遣事業をスタートさせた会社も誕生するほど、現在介護職の常用型派遣は注目を集めています。介護職もまた、資格が多数存在するため、分かりやすくステップアップしやすい職種。

派遣会社の研修制度を利用して、スキルアップ・キャリアアップを目指すこともできる仕事なので、将来的に手に職をつけたいと考えている未経験の方にも比較的チャンスがまわってきやすい職種といえるでしょう。このように見ていくと、やはり専門性の高いスキルや知識が求められる職種に、常用型派遣は強いということができるでしょう。

常用型派遣でおすすめの人材派遣会社一覧

最後に、常用型派遣を考えている方に向けて、お勧めの人材派遣会社をご紹介します。

スタッフサービス

スタッフサービスという名前を「聞いたこともない」という方は、あまりいないのではないでしょうか。テレビCMなどもよく流れている、業界屈指の規模と歴史を誇る人材派遣会社です。北海道から沖縄まで、全国を幅広く網羅しており、特にオフィスワーク系の求人が豊富となっています。

2014年4月からスタートした新しいサービス「ミラエール」では、常用型派遣に特化。
オフィスワークでスキルアップしていきたいと考えている方に、特におすすめしたい派遣会社です。大手企業はもちろん、中小企業もしっかりと網羅。派遣スタッフが大切にしたいポイントをしっかりとおさえた企業と出会うことができる、人材派遣会社といえるでしょう。

パーソルテクノロジースタッフ

パーソルテクノロジースタッフは、2017年1月にテンプスタッフ・テクノロジーとインテリジェンスのエンジニア派遣部門が統合し、誕生したエンジニア専門の人材派遣会社です。
大手通信会社など、大手優良企業をメインに、エンジニア派遣を展開しています。大手派遣会社がベースとなっているだけのことはあり、ステップアップ制度も充実。スキルアップを図りながら就業を続けることができるため「しっかり稼ぎたい!」というニーズにも対応できる環境となっています。ITエンジニア、機電エンジニア派遣なら、業界でも圧倒的な存在感を放つパーソルテクノロジースタッフに、まずは登録してみることをおすすめします。

ケアリート

2017年に業界では初めて、介護職専門の常用型派遣をスタートさせたネオキャリアの人材派遣事業です。安定した環境で、介護職のスペシャリストを目指してほしいとの思いからスタートしたこの事業。採用されると、ネオキャリアの介護職正社員として入社し、常用型派遣スタッフとして就業します。

正社員という安定した環境をベースに、研修制度なども活用しながら介護職スキルを磨くことができるとあって、大変注目を集めている事業です。派遣先企業も、職場環境が良好で、施設内の人間関係を大切にしている職場を厳選しているので、安心して就業することができるとスタッフにも喜ばれています。

まとめ 〜これからの時代常用型派遣はおすすめ!

「常用型派遣」という働き方について、ご紹介してきました。正社員でもなく、一般的な派遣社員とも違う「常用型派遣」。ライフワークバランスを考えた時に、ちょうどいいのが常用型派遣だったという声も耳にします。

登録型派遣スタッフよりも安定しているけれども、正社員ほど負荷がかかる訳ではない、ちょうどいいポジションにあるのが常用型派遣といえるでしょう。自分のライフスタイルに合わせて、年齢や家庭環境などに応じる形でさまざまな働き方を考えることができる時代。

無理なく、でも仕事をし続けることができる環境があることを知っておくことは、プラスになるはず。そして、いつでも柔軟に対応できるように、自分のスキルやキャリアを日ごろからブラッシュアップしておくことも大切です。

できるだけ自分のスキルや知識を第三者に証明してもらえるような資格などを取得しておいたり、派遣会社が実施している研修制度に参加したりするなど、自分磨きをし続ける姿勢を忘れないようにしましょう。

★おすすめの派遣会社BEST5
以下、大手5社のうちから2〜3社を選んでの複数登録がおすすめです。中でも事務職系のお仕事を希望するのであればテンプスタッフ、女性向けの福利厚生制度を重視するのであればスタッフサービスがおすすめです。

テンプスタッフ
スタッフサービス
アデコ
リクルートスタッフィング
ランスタッド

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